Future Creating School

Report Report レポート/プログラム

高校と協力しながらコンテンツを設計。
ここでは実施校やプログラム、当日のレポートについてご紹介します。

第1学年 進路講演会レポートやりたいことに正直に、全力で!
かつて女子高生だった社会人2人からの、
リアルなエールとアドバイス。

茨城県立水戸第二高校

市の中心部、水戸城址のお堀に囲まれた茨城県立図書館から水戸芸術館方面へ真っ直ぐ歩いていくと、5分ほどで水戸第二高校に到着します。曇りの日が続き、やや肌寒いくらいだった2019年7月9日、同校の「第1学年 進路講演会」をお手伝いするかたちで『「理系のシゴト、文系のシゴト」リアルトーク』を開催しました。

理系パート:松山 奈央(まつやま なお)さん
理系パート:松山 奈央(まつやま なお)さん 株式会社テクノプロ テクノプロ・R&D社 有機化学研究者
鹿児島中央高等学校卒/鹿児島大学大学院 理工学研究科 化学生命・化学工学専攻修了
さまざまな技術サービスを提供するテクノプロ・グループの中で、研究開発領域を担当するテクノプロ・R&D社に勤務。「有機化学研究者」としてつくば支店に所属する。鹿児島県出身で、鹿児島県立鹿児島中央高校を卒業後、鹿児島大学工学部化学生命工学科に入学。その後、同大大学院に進学し、修了後に県内の製薬関連企業に就職、薬の前臨床試験業務に従事する。「やっぱり合成の仕事がしたい!」という強い想いからテクノプロ・R&D社へ転職。企業や大学等と協働しながら最先端の研究開発を行う同社において、現在は大手化学メーカーの「高分子有機EL材料開発プロジェクト」に携わる。
文系パート:黒田 理紗(くろだ りさ)さん
文系パート:黒田 理紗(くろだ りさ)さん 株式会社リクルート北関東マーケティング 社内広報・組織活性担当
水戸第二高等学校卒/東京女子大学 文理学部 哲学科卒
大学卒業後は東京での就職を考えていたが、東日本大震災を機に「社会人としての第一歩は生まれ育った街と人に恩返しをしたい」と2012年、リクルートのグループ会社であるリクルート北関東マーケティングに新卒で入社する。住宅情報メディア『SUUMO』等の営業を4年半経験したのち、企画統括セクションに異動。現在は群馬県高崎市で、管理職として自組織のマネジメントを行いながら、社内広報や組織活性の仕事に従事している。茨城県水戸市生まれで、水戸二高時代は、3年間ハンドボール部に籍を置く。東京女子大学文理学部に進学後は、哲学の勉強と「よさこい」のサークル活動に熱中する。

5時間目が終わり、続々と開催場所の体育館に集まってくる1年生たち。20名ほどの保護者の方々も見守る中、いよいよプログラムがスタート。司会の開会挨拶に続き、最初に「コンセプトムービー」が放映されました。「自分の行き先は、過去じゃなくて、未来で決めよう。」というキーメッセージを映像とともにお届けしたあと、いよいよ2人のゲスト講演者が登壇。それぞれの視点で、過去から現在に至るまでの分岐点となった重要な選択について、失敗や反省も交えながらリアルにざっくばらんに語っていただきました。

「理系のシゴト、リアルトーク」:松山 奈央さん(有機化学研究者)

テクノプロ・R&D社の松山さんが「理系のシゴト」代表として登壇。まずは、現在取り組んでいる「有機化合物の合成・精製」についての仕事紹介がありました。有機ELとはどういうものなのか?自分の仕事は製造過程のどこを担っているのか?やりがいや苦労はどんな所なのか?等、具体的な利用商品や仕事フロー図を使いながら、わかりやすく、時には専門的に踏み込んで説明してくれました。「ここに転職をした一番の理由は、『有機化合物の合成ができる!』からでした」と静かに、でも熱く語る松山さんの姿に生徒たちも圧倒されたようです。自分のやりたかったことを、自らつかみ取った松山さんですが、実は高校2年まで化学が大の苦手だったとのこと。「3年生で有機化学の授業に出合ったことが私を変えたんです。これで一気に化学が得意科目になりました」。『理数系は嫌いじゃないけど苦手』、そう思っている多くの生徒たちはきっと、大いに勇気をもらったのではないでしょうか。

「文系のシゴト、リアルトーク」:黒田 理紗さん(社内広報・組織活性担当)

「人の背中を押す起爆剤でありたい」。リクルート北関東マーケティングで社内広報や組織活性を担当している黒田さんは、自身の役割をこんな言葉で表現してくれました。「社員と組織が生き生き元気になれるような仕掛けをたくさんつくりたいです。人って、ちょっとしたきっかけで劇的に変われるじゃないですか」。水戸二高のOGである黒田さん。高校時代の体験が、のちの大学生活や会社選び、働き方にも大きな影響を与えたと語ります。「むき出しで挑戦する楽しさや地元や仲間のために頑張る尊さは、全部、水戸二高で学びました」。大切にしている意思決定の軸は「自分の胸が高鳴るか」。つまり、直感的に「これ好き!」「本気になれる!」と思えるか否か。そんな黒田さんが、生徒たちにこんなメッセージを贈ってくれました。「いつも100%を出し切る。そうすれば、いざという時に全力を出せるし、仮に失敗しても後悔はしないですし。12年前の自分にも改めてそう伝えたいですね」。

参加した生徒たちの声

文系・理系の選択をしたお二方からそれぞれの話・メッセージを聞くことができ、個人的にとても参考になった。やりたいこと、好きなことに突き進み、全力で過ごしてこられたという話を受け、自分のやりたいこと、好きなことに目を向けた考え方もしてみたいと思った。さまざまな方からもっといろいろな話が聞きたくなった。

お二方とも、すごく楽しそうに話をされていて、本当に今の仕事が好きなんだなと感じた。好きを伸ばすために、全力で頑張ってみようと思った。

お話ししてくださったお二方の今の生活に、高校生活がたくさん関わっていて、今の考えや悩みがいつか役に立つ時がくるのだなと思いました。また、お二方とも自分の仕事について生き生きと語っている姿が印象的でした。私も将来、人に自分の仕事を自信を持って話せるような仕事に就きたいと思いました。ありがとうございました。

私は理系に行こうと思っていました。私は数学が好きですが、あまり良い点数を取れなくて、私は理系には向いていないんじゃないかと思っていました。でも「やりたいことをやる」という話を聞いて自分も理系に行こうと確信できました。

将来について、よく考えようと思うきっかけになりました。たくさんの人と出会って、たくさんの話をしたいと思いました。多くのことを知りたいと思います! 無駄なことはひとつもないということを心に置き、大切に毎日を過ごしていきたいと思いました。

インフォメーション

水戸市について

茨城県の県庁所在地。古来より海や川の水の出入口を「みと」または「みなと」と言い、那珂川と桜川・千波湖との間に突出した台地の地形上の特色から「みと」と呼ばれるようになる。市の木は「梅」、花は「萩」、鳥は「ハクセキレイ」。2015年現在、水戸都市圏(都市雇用圏)の人口は約67万人となっている。水戸は徳川家所縁の地として知られ、水戸黄門(徳川光圀)や日本三名園の1つである偕楽園等が有名である。また祭りが盛んで、毎年2月には「水戸の梅まつり」、8月には「水戸黄門まつり」、9月には「水戸萩まつり」が開催される。代表的な名産品は納豆で、全国的に「水戸納豆」として親しまれている。

水戸市について
水戸二高について

茨城県立水戸第二高等学校は、1900年(明治33年)、茨城県高等女学校として発足し、1948年(昭和23年)に現在の校名となった。通称は「水戸二高」もしくは「二高」で、校訓は「叡智 仁愛 創造」である。2006年からスーパーサイエンスハイスクールに指定され、理数教育にも力を入れている。開校以来、3万9000余名が学窓を巣立ち、地域社会はもとより、国内外で活躍の場を広げている。

水戸二高について
水戸第二高校
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その他のレポート

保護者の方へ

2020年度から導入される「大学入学共通テスト」に象徴されるように、政治・経済・技術、そして社会が大きく変わる未来を子どもたちは生きていきます。きっと我々大人が想像さえできない未来です。正解がない・わからないからこそ、あらゆる可能性と出会い、未来を見据え、主体的に行動していけることを願っています。そして、自らの選択を自らの価値観の中で肯定できる人生を過ごしていけることを。社会人や仕事を知ることで、生徒たちが、前向きな進路(大学)選択ができるようになることを目的として我々は活動していきます。

【 主催 】FCS実行委員会
【 問い合わせ 】テクノプロ・ホールディングス株式会社
広報IR室 TEL:03-3405-9385

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