2016年6月期は2名の方がテクノプロ・IT社の年間MVPを受賞しました。
テクノプロ・IT社 岡山開発センターの加藤雅家センター長(写真左)は、岡山開発センターをハブとして高松・福岡の開発センターも担当し、自身が担当する開発センターのみならずテクノプロ・IT社全体を有機的に活用した分散開発の手法により、お客様への提案力の向上を実現し、受注量の拡大に寄与しました。これにより売上・利益増加への貢献が高く評価されました。
名古屋支店の落合康博チームリーダー(写真右)は、高い技術力とコミュニケーション力を通じた顧客からの絶大なる信頼の獲得による売上・利益拡大への多大な貢献に加え、構内請負事業所の特性を有効に活かしたOJTによる若手育成環境の構築と育成ノウハウの蓄積が高く評価されました。
年間MVP受賞おめでとうございます。受賞に至る原動力を教えてください。
落合 第一に、お客様との信頼関係が構築できたことだと思います。信頼とは、勿論私一人で構築できるものではなく、営業担当の方をはじめチーム全員の毎日の仕事の積み重ねの結果だと思います。信頼を構築する上では、品質を担保し納期を厳守する事は言うまでもありませんが、品質や納期にも心配りのできる人柄が出ると思っています。その意味でもチームの人柄が今回のMVP受賞に結びついたと思いますので、真っ先にチーム全員に受賞の報告とともにお礼を言いたいです。
加藤 落合さんが言うようにお客様との信頼関係が全ての基礎だと思います。私は、お客様から案件の相談を受けた際に、技術的・工数的に受注するのは無理かなと思っても、詳しく話を聞きながら少しでもお客様のお役に立てる部分は無いかということを考えて、最善の提案をするように心がけています。全てが直ぐに受注に結びつくとは限りませんが、そんなきめ細かな対応が少しずつではありますがお客様からの信頼を獲得し、結果として受注の拡大に結びついていったのではないかと思います。
また、これは開発センターのメリットでもありますが、岡山開発センターだけでは受注しきれない規模の案件も、他のセンターと連携することにより受注の幅は格段に広がります。格好良く言えば、お客様の要望を聞き、テクノプロ・IT社のリソースの全てを活用して要望をかなえるという意気込みがお客様に伝わったのではないかと思います。
結局、今回のMVPは連携していただいた全ての開発センター、協力していただいた支店の皆さんが受賞したようなもので、岡山開発センターを代表して受賞式に出席した感じでしょうか。
差し支えない範囲でお仕事の内容を教えてください。
加藤 開発センターでは多くのお客様から大小さまざまな開発案件の依頼がありますので、仕事内容と言っても少し説明しにくいですね。落合さんの仕事は身近な話題だと思いますから、落合さんお願いします。
落合 自動車メーカーの構内で請負としてECUの仕様作成から評価・品質確保の業務を担当していて、私はその責任者をしています。
現在の自動車には多くのECUが搭載されていて、車種にもよりますが上位車種では60個ものECUが搭載されるケースもあります。ECUは車の基本動作である “走る” “曲がる” “止まる” を制御する「基本システム」と、パワーステアリング・ナビゲーション・衝突回避支援などドライバーの運転をサポートする「補助システム」とに大別されます。
基本システムを3大制御と呼んでいますが、私のチームはこのうち “止まる(=ブレーキECU)” を担当していますので大変重要な役割を担っていることになります。自動車に何かトラブルが発生した時は、兎に角止まる方向に制御する設計になっています。
自分たちが担当した自動車が走っている様子を目にすると『あの車は自分たちの技術で止まる!』と、誇らしくもあり、あらためて身が引き締まる思いでもあります。
テクノプロ・IT社では、エンジンECUやステアリングECUなど、自動車の3大制御に広く携わっている事は会社として自慢して良いと思いますね。
センター長、チームリーダーとしてプロジェクトを進める上でご苦労も多いと思いますが、メンバーに期待することをお聞かせください。
加藤 いわゆる “できるエンジニア” になっていく人には特徴があると思います。いわれた仕事をするのは当然ですが、その仕事の目的や次に何をするべきかを考えながら仕事をしていると感じます。また、開発センターの仕事は、短納期の開発案件や同時進行の案件が多く、開発言語や開発手法も多岐にわたりますので、広い視野を持てる人が結果として成長も早いようです。
漠然としていますが、メンバーへの期待は広い視野を持ちながら仕事の目的を意識して業務にあたることですかね。
落合 そうですね。私はお客様先で請負のチームを担当していますが、これまで3年間で2名の新卒を含む6名の若手エンジニアが配属となりました。メンバーに業務を渡す際にも、噛み砕いて詳細まで説明しながら渡したり、ヒントだけ伝えたり、渡し方にもひと工夫しています。進捗報告を受ける段階で少し答えが違うと感じることもありますが、やはり自分で考え自ら動ける人は一人前になるのが早いですね。
先ほど “できるエンジニア” や “一人前” という表現がありましたが、そのようになるにはどの位の期間が必要ですか?
加藤/落合 個人差がありますし、できるエンジニアや一人前という表現にも明確な基準があるわけではありませんので、一概には言えませんが「最小単位のモジュール設計を任せることができる」レベルと仮定すると、3年は必要だと感じます。
1年目で任された作業ができるようになり、2年目では自分で考えて行動が取れるようになる。そして、3年目で仕様の作成とタイムマネジメントができる様になる。というように、3年目の途中くらいから周囲から見て“一人前”の仕事ができる様になれば及第点だと思います。私たち、センター長やリーダーの役割は、一人でも多くのエンジニアがなるべく早く一人前になってもらえるような環境を整える事だと思っています。
よくメンバーには「3年は頑張れ!」と言っています。
休日はどのような事をして過ごしますか。
落合 私は、オンとオフを区別したいタイプで、休日はよほどの事がない限りは仕事をしないようにしています。オートバイが好きなので、それほど遠出はできませんが50km圏内くらいのツーリングにはよく出かけます。
それと、今、自分自身ですごく楽しみにしていることがあって、家をいかに快適するか?という取組みです。何かというと、憧れのホームシアターとでも言うのでしょうか?家を快適なオーディオビジュアル空間にしたいと思っていろいろと思案しています。まあ、程々にしないといくらお金があっても足りなくなってしまいますが、あれこれ計画を練るだけでも夢が膨らみます。
加藤 現在、単身赴任なので帰省した時は家族とドライブなどにも行きますが、単身先では、健康のことも考えて可能な範囲で外出するようにしていますし、クリーニング店や買い物に行くときも少し遠くの店を選んで歩くようにしたりしています。趣味に時間を使う事も考えますが、仕事が忙しいこともあり、休日はゆっくりしたいという欲求には勝てません。
加藤さん、落合さん、年間MVP受賞おめでとうございます。また、世界の先端技術を支えるテクノプロ・グループのエンジニアを誇らしく思い、同時に、世の中の人にこのように活躍するエンジニアの姿をもっと知ってもらいたいと心から願いました。
テクノプロ・グループの開発センター
https://www.technopro-do.com/dopark/new_category/
(2016.10.6)