テクノプロ・グループで教育研修事業を手掛けるピーシーアシスト株式会社(以下「PCA」)。米国プロジェクトマネジメント協会(PMI)と『認定トレーニング・パートナー(ATP)契約』を締結し、『Project Management Professional』(以下「PMP®」)公式対策講座を提供しています。今回は、株式会社テクノプロ テクノプロ・デザイン社(以下「デザイン社」)モビリティソリューションセンター名古屋事業所を訪問し、講座を受講する塚本龍さんにお話を伺いました。
チームを動かす経験を経てマネジメントの魅力に気づく
はじめに、現在塚本さんが携わっている業務についてお聞かせいただけますか。
塚本 私は現在、お客さまである自動車部品メーカーでボディ系ECUの開発に携わっています。開発のV字モデルでいうと結合検査にあたる部分を担当しており、テストベンチを用いた検証業務に従事するチームのリーダーとして、私も含めた4人で仕事をしています。
2023年の2月にデザイン社に入社されたそうですが、前職から転職された経緯を教えていただけますか。
塚本 前の会社も自動車関連の開発を行う企業で、新卒で入社後10年ほど勤めていろいろなプロジェクトを通じて経験を積むことはできたのですが、携わる案件や待遇の面なども含め、もっと良い環境でさらに成長できる仕事がしたいと考えて転職を決意しました。次の職場を探す中でデザイン社のことを知ったのですが、実際にお話を聞いてみたところ、テクノプロはプロジェクトや案件の幅も広く、勤務地やリモートワークなど働き方に関する選択肢が多いことや研修制度なども充実していることから入社を決めました。
実際に入社されて、テクノプロ・グループの教育研修制度についてどう思われましたか。
塚本 研修制度は、前の会社とは比較にならないくらい充実していてびっくりました。私の知る限り、たいていの会社はeラーニング自体がなかったり、あってもコンテンツが少なかったりすることがほとんどですし、会社に研修担当が1~2人だけいて、その人たちが対応可能な範囲で研修を開催しているものの受講者はまばら……といったケースが大半だと思います。私自身、前職で社内研修を担当した経験があり、その時の雰囲気も覚えていますが、テクノプロで研修を受けてみて、その内容の濃さや活発さに驚きました。ただ、制度やコンテンツがものすごく充実している分、どの研修を受ければよいか迷ってしまう部分もありますので、各自のキャリア目標に向けた会社からの細かなサポートがあるようなら活用していきたいですね。
現在の案件ではチームリーダーを務めていらっしゃいますが、前職からマネジメント業務をご経験されていたのですか。
塚本 そうですね。前の会社でアサインされた業務で、「自分以外のメンバーは全員文系出身エンジニア」という案件のリーダーを任される機会があったんです。最初は「メンバーが専門的な知識があるわけではないし、どうしたものか……」と途方にくれたのですが、「自分ができることを最大限までやろう」と気を取り直し、各メンバーができることを把握して「ここまでなら対応できる」という範囲を明確にした上で、お客さまとアウトプットに関する綿密な調整を行って仕事を進めた結果、チームも徐々に成長して業務がうまく回り出すという経験をしました。もともと自分は人と関わることが大好きですし、困難に思える状況でもマネジメント次第で成果を残せるという成功体験を経て、自分がチーム内でコミュニケーションを取りながらメンバーの実力を最大限に発揮してもらうマネジメントの面白さに気づいて、積極的にそういった仕事に手を挙げるようになりましたね。
少しでも会社の役に立ちたいと受講を決意
塚本さんがPMP®資格対策講座を受講しようと考えたきっかけについて教えてください。
塚本 先ほどお話しした通り前職でプロマネ業務の経験はあったものの、これまで仕事の中で試行錯誤しながら手探りで身に付けた知識やノウハウだけでは、将来大きなプロジェクトにチャレンジする時に限界を迎えてしまうという危機感を持っていたところ、ちょうど上司から「こういう資格の対策講座をPCAで提供しているけどやってみない?」と勧めていただいたことがきっかけになりました。
私自身の印象になってしまいますが、実際の開発現場では各社ごとに定着しているプロセスや手法があり、一般的な手法をそのまま適用できるケースは決して多くないことから、プロジェクトマネジメントの手法や理論を体系的に勉強する人はあまり多くありません。しかし、現場での経験から学ぶだけでは新たな開発手法や自動化の流れについていけなくなる可能性もありますし、自分のように違う会社に転職した時に過去の経験が通用しなくなることも考えられます。そういった観点から体系的な知識や理論を学ぶ必要性を強く感じていたタイミングでしたので、今回の機会は非常にありがたく感じています。
まだ入社して間もないタイミングでの受講に迷いはありませんでしたか。
塚本 正直に言ってしまうと「業務と両立できず挫折したらどうしよう……」という不安でいっぱいでした(笑)。まずは新しい環境に慣れることに注力すべきということは自分が一番分かっていましたが、それでも中途で入社した立場として、ただ会社から与えられた業務をこなすだけではダメだという想いは強かったですし、周囲の優秀な方を見て「自分はまだ全然だな」と感じていましたので、自分から主体的に行動して何らかの形で少しでも会社の役に立つためのチャンスだと考えて手を挙げました。
仲間の能力を引き出し成果に導く人材を目指す
PMP®資格対策講座を受講した感想を教えてください。
塚本 なんのひねりもない言葉で申し訳ないのですが、「とにかく難しい!」というのが偽らざる印象です(笑)。講座を通じて方法論を聞き、その上で自己学習して理解を深めていく形式だと思うのですが、学ぶ情報量がとにかく膨大なので、「プロマネの勉強ができるならちょっと受けてみるか」といった軽いモチベーションではとても太刀打ちできません。私自身も四苦八苦していますが、「今の自分の仕事に少しでも役立つ知識を吸収しよう」「100ある内容のうち10でも1でもいいからとにかく身に付けるぞ」というマインドを持って、前向きに取り組んでいます。
最後に、塚本さんの将来の目標について教えてください。
塚本 まだまだ経験の浅い身ですので将来のビジョンが明確に定まっている訳ではないですが、デザイン社には自分ではとてもかなわないくらい、技術に対して高い熱意を持つエンジニアが多く在籍していますので、そういった方の能力を最大限に引き出し、スケールの大きなプロジェクトを成功に導いて会社に貢献できる人材になりたいと考えています。
また、技術サービスの会社として高度な技術力の提供はもちろん大切ですが、いかにしてプロジェクトの利益を最大化するかという観点も企業としての成長には欠かせないと思いますので、プロジェクトマネジメントのスキルに加えて経営的な知識も身に付け、拠点や会社のためにさらに役に立てるように努力していきたいと思います。
塚本さん、本日はありがとうございました。