社員インタビュー

エンジニア・インタビュー / 小林 大毅


株式会社テクノプロ テクノプロ・エンジニアリング社水戸支店の小林 大毅(ひろき)さんは、常磐大学国際学部経営学科(学部学科は当時の名称)を卒業後、2017年度の新卒社員としてテクノプロ・エンジニアリング社に入社して以来、水戸支店で受託開発業務に従事されています。今回はその小林さんにお時間をいただき、文系学部からエンジニアを志した理由や現在の心境などをお聞きしました。

「モノづくり」への想いに導かれエンジニアの道を目指す

―文系学部に在籍していた小林さんがエンジニアを志したのはなぜですか?

小林 大学では学部こそ文系でしたが薄型テレビの機能を研究対象にしていましたし、モノづくりや技術への関心を持ち続けていたことがエンジニアという職業を選択した大きな理由のひとつだったと思います。
 文系を選んだのは高校の頃から数学が苦手になってしまったためで、大学を選ぶ時に単純に「数学が嫌いだから」という理由で文系学部に入りましたが、もともと科学やモノづくりは好きでしたし、小学校や中学校時代を振り返ると自分で色々な物を作っていた時期もあったんです。
 就職活動を始めてみて実感したことですが、文系学部には当然ながら販売の仕事や営業職の求人票が多く届きます。でも、「自分はコミュニケーションが得意ではない」と感じていた私にはそういう仕事は向いていないと判断していました。その時に、かつて理科や工作が好きだったことを思い出し、「どんな内容の業務だろうと仕事の苦労や大変さに違いはないはず。それなら昔から好きだったモノづくりに関係する仕事に思い切って就いてみよう」と考えるようになりました。

―「文系からエンジニアを目指す」というのは簡単なことではないと思いますが、どのように実現させたのでしょうか。

小林 「モノづくりの仕事に就きたい」という気持ちが私の中で強くなっていた頃に大学で企業説明会が開催され、ちょうどそこにテクノプロ・エンジニアリング社水戸支店の方が参加されていましたので、とりあえず説明会に参加してみたんです。すると、そこで見つけた『モノづくり』という文字に目が釘付けになってしまいました。早速詳しい説明を聞いてみると研修制度も充実しているようですし、OJTの際にも周囲からのサポートが受けられる体制があるということで、文系からエンジニアを目指す私にとってテクノプロ・エンジニアリング社がすごく魅力的に感じられました。
 とはいえ、「そもそも社名に『エンジニアリング』と付く会社に文系が採用してもらえるのか」「もし入社できても本当に仕事ができるのだろうか」といった疑問や不安は拭えませんでした。しかし、「知識やスキルは身に付けた時期が先か後かの問題だけで、能力の本質ではありません。テクノプロ・エンジニアリング社には未経験からでも活躍しているエンジニアもたくさんいますよ」という説明を受けて不安も薄れました。また、内定をいただく頃には機械系、情報系などどんな技術分野を選ぶのかを決める相談の場もあり、文系の私にもしっかりと寄り添ってくれるテクノプロ・エンジニアリング社の暖かさに触れ、導かれるように入社を決めました。今思うと、この頃に「文系でもエンジニアを目指すことができる」と確信を持って言えるようになりましたね。

大学時代の研究成果を残すため現在も論文を執筆中

―今はテクノプロ・エンジニアリング社でエンジニアとして活躍する一方、大学で手掛けていた研究にも継続して取り組んでいるそうですね。

小林 大学で経営学を学んでいた時の研究成果が学部内の教授から注目を集めたため、その結果を紀要論文に掲載することになり、現在編集中です。
 紀要論文とは、一般に学生が研究を進める際の参考にしたり、他大学へ情報を提供したりすることを目的として大学の図書館に配置されている書籍で、主に教授の論文や研究ノートなどを編纂して年に1回から2回発行されるものです。通常、紀要論文に学生の論文が掲載されることは稀なので、掲載の話をいただいた時はすごく嬉しかったですね。
 私の研究は、『製品機能のオーバーシュートに関する薄型テレビ市場を対象とした実証分析』というもので、「ヘドニック・アプローチ」という分析方法を用いて薄型テレビ市場を実証分析しました。でも、説明がこれだけだと意味が分からないですよね。
 もう少し噛み砕いてお話ししますと、財の価格がその機能や性質によって説明ができるかどうかを分析し、製品機能が価格に影響を与えずオーバーシュート(過度な競争が起きる現象)している、いわゆるコモディティー化しているかを調査します。私の場合は、家電量販店の店頭に並ぶ薄型テレビの価格データと機能データを10年間にわたり収集し、実証分析しました。
 紀要論文への掲載に向け、インプリケーションと先行研究についてを丁寧に書き直す必要があり、休日に大学へ行って執筆活動をしています。

文系出身エンジニア代表として後輩に助言できる存在でありたい

―小林さんから後輩エンジニアに贈るアドバイスなどはありますか?

小林「技術やモノづくりに興味があるけど、文系だから技術についていけなさそう・・・」と考えている学生の方たちには、私みたいな選択肢もあることにもっと気付いてほしいと思っています。確かに技術やスキルの習得は大変かもしれません。でも、たとえ未経験でもテクノプロ・グループには力強いバックアップ体制があります。テクノプロ・ラーニングやWinスクールで受けられる研修に加えて、6月からはe-learningシステムがローンチして空き時間に自分で研修を受講できるようになったと聞いていますので、私もコミュニケーション能力と技術スキル向上のため、早速フル活用したいと思っています。
 私も2017年4月の新卒でテクノプロ・エンジニアリング社に入った当初は技術用語がよく理解できないことも多く、また数学の知識を必要とする際は大変苦労しましたが、入社後1 年2 か月が経過し、やっと1 人でこなせる仕事が増えてきたことで楽しさとやりがいを感じるようになりました。これも様々な研修やOJTを通してスキルを得られたからだと思いますので、後輩のみなさんもぜひ主体的に自己研鑽に励んでほしいですね。
 私がそうであったように文系の学生の方々にも「エンジニアになりたい」という気持ちを持っている人はたくさんいると思います。少しおこがましいかもしれませんが、そんな後輩に対して「文系出身で活躍しているエンジニア」の代表として、人生の重要な分岐点で役に立つ助言や、何か参考になる話をしてあげられる存在になりたいと考えています。

(2018.7.2)

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