テクノプロ・グループでは、日本での活躍をこころざす外国人技術者に対する支援の一環として、日本における就業経験や留学経験が無い、又は少ない技術者に対して、学校法人 服部学園 YAMASA言語文化研究所(以下「YAMASA」)で、日本語と日本の生活慣習などを学ぶことができる制度を導入しています。
YAMASAの歴史は古く、1919年(大正8年)に愛知県額田郡岡崎村(現:岡崎駅周辺)に内務省の認可のもと服部公益財団として設立され、1991年(平成3年)には日本語学校として正式に入国管理局に登録された歴史ある日本語教育機関です。
今回、YAMASAの谷山所長と出原さんが、テクノプロ・デザイン社 宇都宮支店で機械エンジニアとして活躍しているYAMASAの修了生 叶 舟(ヨウ ジュ)さんを修了生訪問してくれました。叶さんは中国上海市出身で、中国で日本語を学習してから来日しましたが、日本で生活するのは始めての経験でしたのでYAMASAでの研修が大いに役に立ったと話してくれました。
叶さんは、来日当初は電気料金・ガス料金などの支払い方法やごみの出し方など、わからないことも多く、少し困惑したこともあったそうですが、仕事や生活を通じて日本人が外国人に対してすごく優しくしてくれることを知って、自分から積極的なコミュニケーションを心がけることで、次第に日本の生活様式に馴染むことができたと話してくれました。これに対して、谷山所長からも「YAMASAでの、期間が限られた研修の中ではおのずと限界があります。私たちは、日本語研修を通じて、怖がらずになんでも聞く習慣を身に付けていただくことを目的の一つとして研修を行わせていただいております。」との話があり、叶さんは、YAMASAの考え方が体現できている一人であることが理解できました。
『今のところ中国に戻る気持ちは無く、日本で技術者として活躍する事を目標にしています。』と叶さんは言います。
出原さんからの「もう一度YAMASAで勉強するとしたら、何を勉強したいですか?」との質問に対して、「先輩や上司と食事に行くときは、もっぱら仕事以外の話をしていますが、もしも、もう一度勉強できるとすれば、日本の文化や生活について勉強したい。」と、仕事以外のことにも関心が広がっている様子で、仕事の楽しさや順調さがうかがえます。
最後に、出原さんから「大切にしている日本語、好きな日本語、仕事や生活をする上での心構えなど、何でもいいので日本語で書いてください。」と、ペンと紙を渡され、
『乗り越えられぬ山はない。今、わからなかった場合には、まわりの人に聞いてみたり、勉強したりすればいいのです。』と。
どうやら、叶さん自身の日本での指針はできあがっている様子でした。
叶さん、異国での生活には不便を感じることもあると思いますが、エンジニアとしての活躍を応援しています。
テクノプロ・グループは、社内外の研修制度、キャリアカウンセリング制度、各種相談体制の充実を推し進めながら、外国人エンジニアに対する日本語能力や生活慣習に関する研修を提供する外部機関と連携を深め、日本で活躍をこころざす彼ら彼女らの就業環境と生活環境のさらなる向上に継続的な取り組みを行って参ります。(2017.02.17)
■学校法人 服部学園 YAMASA言語文化研究所
https://www.yamasa.org/ja/index.html