宮城県岩沼市では、2011年3月11日に発生した東日本大震災において沿岸部が大津波による壊滅的な被害をうけたことにより、津波の力の減衰や避難場所としての活用を基本構想とした「千年希望の丘」プロジェクトが進められました。プロジェクトでは、20年後を目途に緑の防潮堤に育て上げることを目的として、2013年から2017年までの5か年間で岩沼市の沿岸部南北10kmにわたり21種類30万本の樹木の苗木を植える植樹祭が毎年開催され、テクノプロ・グループも第2回・第3回・第5回の植樹祭に参加させていただくことができました。
今回、植樹後の樹木の様子を見ながら、2016年4月に「東日本大震災の記録・記憶の伝承と防災学習及び植樹・育樹等の環境保全活用による交流の拠点」として岩沼市が相野釜公園内に整備した『千年希望の丘交流センター』にも立ち寄らせていただきました。
交流センターでは、震災の被災状況や復旧復興の取組などをパネルや映像で見ることができます。また、どれも500円のかわいい木製グッズも販売していました。 (交流センター詳細は、https://sennen-kibouno-oka.com/)
千年希望の丘とは
2011年3月11日の大津波では、海岸緑地内の高さ約10mの丘に避難した3名の方が助かりました。丘のいただき部分は、津波の浸水からまぬがれ、まさしく“いのちを守る丘”となったことを経験に、岩沼市の沿岸部に「丘」をつくり、津波の力の減衰や避難場所として活用しながら、千年先まで人々のいのちを守ることを目的にしているのが「千年希望の丘」です。これまで、沿岸部に15基の丘が完成しました。(写真は7号丘)
植樹させていただいた樹木の様子
今回訪問できたのは、2015年(第3回)と2017年(第5回)に植樹した2か所です。訪問した日は、大雪の翌日ということもあり、残念ながら近くまでは行けない場所もありましたが、なんとか写真は撮影できました。2017年に植樹した木々はまだまだ小さく、初めての厳しい寒さの中、雪に埋もれるような感じでありましたが、元気に育っている様子が確認できました。2015年に植樹した樹木は、2年7か月が経過していることもあり、丘を取り巻くように成長している様子が心強く感じられました。また、機会を作って様子を見に行きたいと思います。
(2018.01.25)