2018年11月4日(日)、テクノプロ・グループ認定クラブ・サークル『軟式テニスの王子様』の練習を取材するため愛知県瀬戸市のAIテニスクラブを訪ねました。当初は、いつも使用している豊田市内のテニスコートを予定していましたが、天気予報が当日の天気の危うさを伝えたため、急遽前日の19:30に屋根付きコートが借りられるAIテニスクラブに変更となりました。
テニスコートに到着すると、既に一汗かいた後という雰囲気のメンバー達が・・・。聞いてみると練習前に肩慣らしをしていたようで、10:00に一旦集合して全体練習の開始となりました。
取材班はこれまでグループ内のいくつかのテニスサークルへ取材に伺っていますが、軟式テニスの王子様には最初から他のサークルとは何か違う雰囲気が漂っていました。練習開始の掛け声とともにレベルに合わせて班分けされ、それぞれ上級者がいわゆるコーチ役を務め、メンバーのレベルに合わせた本格的な練習をみっちりこなしました。それはまさしく街中にあるスポーツクラブのテニス教室で見かける光景で、全員が楽しみながら上達することを目指している様子です。
ところで、サークル名には「軟式テニス」とありますが、全員の手には硬式ラケット(?)。リーダーの山崎さんによると、参加者の希望を募って軟式テニスをやることもあるとのことで、確かにボールの入ったカゴの中には黄色の硬式球に交じって白い軟式球がいくつか見え隠れしていました。
初心者やプレイが久しぶりの班は、ラケットの持ち方の復習から始まり、コーチ役の岩切さんの分かりやすい説明で基礎的な動きを何度も繰り返して練習します。岩切さんはメンバーのレベルに合わせて少しずつ教え方を変えるなど、全員が上達できるような工夫を取り入れていました。そんな岩切さんも、後半の試合では人が変わったように容赦のない強烈なサーブを繰り出そうとは、このときはまだ知る由もありません・・・。
一方、経験者たちの班ではサークルリーダーの山崎さんがリードし、グランドストロークの練習からスタート。体がほぐれたところで、フォアハンド⇒バックハンド⇒ボレー⇒ロブカットやスマッシュと、試合を想定した戦術的な連続プレーの練習が行われ、最後にサーブの練習をして一旦休憩。この練習を見ると、練習前に肩慣らしが必要だったことも納得です。途中で隣の初心者コートに立ち入って「声が出てないぞ!」と学生の部活さながらの横やり?を入れるなど、練習の合間のコミュニケーションもリズミカルで終始笑いが絶えません。
前半の基礎練習も終わり、後半は試合形式へ。テニスの試合ではシングルスかダブルスが一般的ですが、こちらでは3人制や4人制で試合が行われます。「全員がボールに触ることができ、レベル差に関係なく楽しめるように」と考えられたルールとのことで、なんとサーブもサードサーブまであります。でも、ファーストサーブはサービスコートは無視してストレス発散のため、とにかく力いっぱい打つ事を目的にしているそうです。
上司と部下の対決では、「ここは忖度するところってこと、わかってるよね」と言われ、「勿論、わかってますよ!」の応酬が。しかし行動が全く伴っていないのはなぜ?笑。本当に忖度という言葉の意味を理解していたのでしょうか?
軟式テニスの王子様は、ほぼ毎週このような活動を行っているそうで、終始笑いの絶えない雰囲気の中でのテニスを通して、心身ともに健康が保たれるのは勿論ですが、参加するメンバーのレベルに応じて工夫された練習環境のおかげでいつしか上達してテニスを本当に楽しめるレベルになってしまうのだろうと感じました。
(2018.11.04)