慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)では、その研究成果を社会に還元することを自らが果たすべき重要な社会的責任の一端であるとの考えから、研究活動成果を広く社会に公開する場として「SFC Open Research Forum(ORF)」を毎年開催しています。この研究発表イベントでは、SFC研究所で実施している様々な研究プロジェクトの現状と将来計画を展示やセッションなどを通して産業界・国・地方公共団体・学会等に広く紹介しています。
テクノプロ・デザイン社は、2018年11月22日(木)から23日(金)の2日間にわたり東京都港区の東京ミッドタウンで開催された「慶應義塾大学SFC Open Research Forum 2018」において、ドローンの実用化と有効活用について共同研究を進める武田圭史研究室の『UAV/ドローン、Web、Security、AI、VR等先端技術の実践的応用』のブースで「ドローンイノベーション基盤の構築」をテーマとして出展しました。
UAV/ドローンは、これまであまり活用されてこなかった上空300m以下のスペースを様々に応用する技術として注目されていますが、安全面や実用アプリケーションが確立されていないことに起因して、まだ普及するに至っていない技術です。ドローンイノベーション基盤の構築プロジェクトでは、SFCの郊外立地のメリットを活かしてドローンを実践的に活用する試みを行うことで、これらの問題を解決していくための基盤環境を構築することを目的にしています。
今回展示したドローンは、2018年10月に北海道上士幌町の山林で開催された「ドローンによる山岳救助コンテスト」に出場したものです。コンテストは、夜間の山岳遭難者(マネキン)を40分以内に発見し、写真を撮影し、座標を取得するという課題に挑戦するもので、規定時間から1分超えてしまいましたが、ドローンのサーモカメラに小さく写る動物や落ち葉の発酵熱などの画像の中から「人型」を判別することができたプログラムの優秀さが評価され、敢闘賞を獲得しました。
展示会場は、来場者や出展者の学生で大変な賑わいを見せ、テクノプロ・デザイン社が出展した武田研究室のブースにも多くの方にお立ち寄りいただきました。武田研究室のブースでは、このほかにも「+カスタマイズfest. ドローン」「バーチャルSFC」「ARを用いたファッションディスプレイ」「サイバー&フィジカルセキュリティ」「人口知能技術の実社会応用」などが展示され、最新技術の実用化へ向けた研究が様々な形で発表されました。
テクノプロ・デザイン社は、引き続きSFC武田圭史研究室とドローンの実用化に向けた研究を進めて参ります。
(2018.11.22)