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「第7回 科学の甲子園全国大会」神奈川県代表 栄光学園高等学校が優勝

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が主催し、2018年3月16日(金)から3月19日(月)まで埼玉県さいたま市で開催した「第7回 科学の甲子園全国大会」は、全競技が終わり筆記競技と3つの実技競技の得点を加算した総合成績で、神奈川県代表の栄光学園高等学校が優勝しました。
第7回全国大会は、過去最多の参加校数となり、各都道府県の選考を経て選抜された47校合計361名の高校生たちが、さまざまな科学課題に挑戦しました。また、事前公開競技の「はばたけ!コバトン」には、2017年12月に開催された中学生対象の「第5回科学の甲子園ジュニア」で総合優勝を果たした東京都代表チームも高校生に交じって奮闘しました。17日に行われた3つの実技競技の取材に伺いましたので、概要をお伝えいたします。

 

実技競技① 「クラミドモナスと謎の粉末」

概要】 単細胞の緑藻類であるクラミドモナスは、葉緑体と眼点を持っている。また、2本の鞭毛で水中を泳ぎ、光に反応する光走性がある。 クラミドモナスの培養液を使い、光の色(白・青・緑・黄・赤)やイオンによる動きへの影響を実験によって確認・記録し、考察を行う。さらに、クラミドモナスと未知の3種類の藻類から光合成色素を抽出し、薄層クロマトグラフィーで色素を分離することにより、色素や未知の藻類を固定する。

 

実技競技② 「光と色のエネルギー」

  概要】 青色LEDの発明・実用化により、光の3原色(青・緑・赤)のLEDが揃うこととなり、以降、これまでの照明器具に代わって、LEDの実用化が急速に進んだ。このLEDは、太陽電池と同じ構造をしている。   
本実験では、①各色のLEDが発光に必要な最低電圧の測定、②光を受けたLEDに生じる起電力(電圧)の測定、③各色のLEDをあてた時の蓄光シートの発光の観測を通じて、発光の仕組みと光と色とエネルギーの関係について、チームで議論・考察し、より深い理解を求める。

 

実技競技③ 事前公開競技「はばたけ!コバトン」

支給された材料を使ってワイヤレス給電式モーターを動力とする羽ばたき機を製作し、羽ばたきながら少しだけ上り傾斜にピンと張った釣り糸(予選30m、決勝40m)に沿って移動する時間を競う。

各チーム、羽の大きさや形状、枚数や羽ばたく方向など、さまざまな工夫を凝らしながら、与えられた製作材料と工具類を使い、60分間の製作時間で完成させなくてはなりませんが、事前公開競技ということで事前に製作してはいるものの、本番の独特な雰囲気に押され、なかなかうまく製作が進まないチームもあり、見ていても緊張感や焦りが伝わってきました。レースでは、コース内に2カ所の給電ポイントを任意に設定できるのですが、どの位置で給電するのかも大きなポイントになったようです。

 

総合成績・各競技成績

 

総合優勝 栄光学園高等学校キャプテンのコメント

実験など手を動かす事に関しては、僕たちは他の学校に比べたら苦手でしたので、筆記では 絶対に良い成績をとろうと思って、有名な大会の問題を解いたりして準備万端で取り組みました。また、事前公開競技は、しっかり準備をしたのですが思った様にはうまくいかなかったところが残念ではありましたが、それでも、3位という成績を出せたのが総合優勝できた要因だと思います。
栄光学園高校は、今回で7回目の出場で、これまで僕たちよりもすごい先輩方が優勝できていませんでしたので、今回優勝できたことが夢のようですが、メンバー全員で競技自体を楽しむことができたことが優勝に結びついたと思います。

 

科学の甲子園とは

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が2011年に創設。高等学校等の生徒がチームで理科・数学・情報における複数分野の競技を行う取り組みで、全国の科学好きな高校生等が集い、競い合い、活躍できる場の構築を通じて、科学好きの裾野を広げるとともに、トップ層を伸ばすことを目的にしています。
科学の甲子園についてのお問い合わせは下記までお願いします。
 
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)理数学習推進部 才能育成グループ
TEL:048-226-5665 E-Mail:koushien@jst.go.jp

 

テクノプロ・グループは、「科学の甲子園」「科学の甲子園ジュニア」の協働パートナーとして、その活動を応援しています。

 

(2018.03.20)

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