2016年10月31日~12月7日までの38日間、テクノプロ・コンストラクションでは建築施工管理研修を実施しました。今回の研修は施工管理の実務経験の浅い社員を対象に行われ、建築工事概論、設計図、積算、施工計画、測量、仮設工事、躯体工事及び安全管理等の基本的な技術を身につける研修です。
研修施設がある静岡県富士宮市の朝霧は富士山のふもとで、取材当日も雪化粧をまとった壮大な富士山を見ることが出来ました。東京の気温が15度に対し、標高が高い朝霧は7度という気温で、その差は8度もありました。また牛の放牧が盛んに行われていて、最寄りのコンビニまでは徒歩1時間もかかるような、とてものどかな場所です。
そんなところにあるのが、富士教育訓練センターです。
富士教育訓練センターは建設現場で「ものづくり」に携わる建設専門工事会社、設備会社、建設関連業団体の協力を得て、国土交通省建設大学校朝霧校跡地に開校した、建設技術者・技能者の教育訓練施設です。机上での学習だけではなく、現場に即した技術・技能研修を受講することができる日本においては数少ない研修施設です。
テクノプロ・コンストラクションではこの研修施設を利用して今年で3年目。年2回建築施工管理の業務を行う社員に対して研修を実施しています。
今回は、12名の社員が38日間の宿泊研修で寝食を共にし、施工管理技術の習得と、建設現場では欠かせないチームワークの大切さを学びました。
施工管理業務とは?
施工管理業務とは建設現場において、工程管理、安全管理、品質管理を行う仕事で、発注者との打合せ、現場で働く様々な協力業者への指導も大切な仕事となります。建設現場では工事の工程を正確に把握して、その時々で適切な管理をすることが求められます。テクノプロ・コンストラクションでは、主に建築施工管理業務を担う人材派遣を行っていることから、特にこの研修に力を入れています。
研修の様子
本来の施工管理業務は実際に現場で作業をすることはありませんが、研修では現場での実作業(型枠工事、鉄筋工事など)を経験し、作業工程の理解とともに現場で働く職人の立場や気持ちを理解することも目的として行われているため、のこぎりやハンマーなどの工具を使って実際の作業方法を学びました。また、施工管理として大切な施工図作成や積算についても学びました。
取材当日はコンクリートを流す型枠を作っているところでした。
まずは本番さながら建築工事看板を立てるところから始まります。
この日の研修講師は大ベテランの現役型枠大工のお二人でした。2つのグループにわかれ、施工図を読みながら、板を切ったり、釘を打ったりして、コンクリートを流す型枠を作ります。
のこぎりやハンマーでの作業にまだ慣れていなく、研修生は悪戦苦闘。施工図を読み間違えて、板を短く切ってしまい、講師から指導を受けたり、うまくチーム内での連携がとれず、同じ作業を同時に一緒にやってしまい、分担作業ができないなど、
まだまだ現場に出て働くには少し頼りない姿でした。
それでも研修生の中には持ち前の得意分野を活かし、誰よりも朝早く起きて研修前に図面描きに取り組む努力家、CAD演習だけは誰よりも早く正確にできる人、リーダーシップを発揮してチームをまとめる人など、講師の方から研修生の様子を伺って胸が熱くなりました。
38日間の研修終了後は、全国それぞれの配属先にて施工管理の業務についていただきます。最初は不安いっぱいだった研修生も、研修が進むにつれ、徐々に自信がついてきて、限られた期間で出来るかぎり多くのことを習得しようと、主体的な行動ができるようになったそうです。 これからの活躍を大いに期待しています!
(2016.12.15)