2023年12月8日(金)・9日(土)・10日(日)の3日間にわたり、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が主催し、テクノプロ・グループが協働パートナーとしてサポートする『第11回科学の甲子園ジュニア全国大会』が、姫路市文化コンベンションセンター アクリエひめじで開催されました。
科学の甲子園ジュニアは、理科、数学等における複数分野の競技に協働して取り組むことを通じて、全国の中学生が科学の楽しさ、面白さを知り、科学と実生活・実社会との関連に気づき、科学を学ぶことの意義を実感できる場を提供することによって、科学好きの裾野を広げるとともに、未知の分野に挑戦する探究心や創造性に優れた人材を育成することを目的としています。
全国大会には、全国47都道府県の代表選考で選抜された中学1年生と2年生で構成された1チーム6名の47チームが出場し、「筆記競技」と「実技競技」で成果を競い合います。
競技①「この葉何の葉、どこから来たの?」
この競技は3つのミッションと筆記競技で構成されています。
ミッション1:実物大の植物画像20枚の名称を図鑑で調べること。
ミッション2:会場内に設けられた“ミニ樹林”で採取した植物のさく葉標本をつくり、スケッチすること。
ミッション3:指示された植物の原産国を調査すること。
各自に1冊ずつ渡された植物図鑑だけを頼りに、葉の形だけではなく枝の形状や匂いも詳しく観察して指示された植物を探し出し、切り取ってきた枝葉で植物の特徴がよくわかる標本をつくり、丁寧にスケッチする選手たちの様子はまさに植物分類学者のよう。
インターネットで調べるだけではなく、図鑑を使って植物の細かな点まで観察し特定する作業にチャレンジした選手たちも、植物図鑑にまとめられた植物の多様性に関する膨大な先人の知恵や経験に驚かされていました。
競技②「プロペラマシン・バイアスロン」
この競技では、制限時間内に決められた材料と道具を使って、プロペラの動力で走るマシンを最大3台製作し、最後に「走行距離部門」と「テクニカルコース部門」で競い合います。
この競技は、床と接地面との摩擦をどのように減らせるかが各チームの腕の見せ所。競技内容は事前に選手へ知らされていたこともあり、中には10台以上試作マシンを製作して臨んだチームもありました。
本番で上手く行かなかったチームや見事なスピードでゴールするマシンを製作したチームなど、会場の至るところで悲喜こもごものドラマが見られましたが、仲間と協力してものづくりを楽しむ貴重な機会になったようです。
全国大会の結果
■総合順位(筆記競技・実技競技の総合得点)
1位 | 香川県代表 | 香川大学教育学部附属高松中学校、香川大学教育学部附属坂出中学校、香川県立高松北中学校 |
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2位 | 宮崎県代表 | 宮崎県立都城泉ヶ丘高等学校附属中学校、宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 |
3位 | 愛媛県代表 | 愛光中学校 |
4位 | 富山県代表 | 富山大学教育学部附属中学校、滑川市立早月中学校 |
5位 | 群馬県代表 | 前橋市立第三中学校、群馬県立中央中等教育学校 |
■各競技の順位
筆記競技 | 1位 香川県代表 | 2位 千葉県代表 |
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実技競技① | 1位 徳島県代表 | 2位 京都府代表 |
実技競技② | 1位 島根県代表 | 2位 宮崎県代表 |
■企業特別賞「テクノプロ賞」
企業特別賞「テクノプロ賞」は実技競技①で優れた実験技術を発揮したチームに贈られ、今大会では和歌山県代表が選ばれました。
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お問い合わせ
「科学の甲子園ジュニア」についてのお問い合わせは下記までお願いします。
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 理数学習推進部 才能育成グループ
TEL:048-226-5665 E-mail:koushien-jr@jst.gp.jp