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『第13回とちぎ就労リハビリテーション講習会』/障がい者テレワーカーとして㈱テクノプロ・スマイルの従業員が登壇

2021年1月22日(金)、「第13回とちぎ就労リハビリテーション講習会」がウェブ形式で開催されました。講習会では、株式会社テレワークマネジメント倉持利恵氏による基調講演「障害者テレワークの今!」につづき、大阪、宇都宮、長野でそれぞれテレワーカーとして活躍している障がい者3名による意見交換会が行われ、株式会社テクノプロ・スマイルの後藤がテレワーカーの一人として登壇しました。なお、今回の講習会は、聴覚に障害を持つ方にも参加いただけるよう、字幕による情報発信も行われました。

冒頭、主催者NPO法人チャレンジド・コミュニティーの金井光一理事長は、開会の言葉で本講習会開催の目的を次のように話します。
「自動車事故による脊髄損傷、脳外傷等の高次脳機能障害や重度の後遺障害を被った被害者が、早期に職場復帰・社会参加をするためには、医学的リハビリテーションとともに、職場復帰や社会参加に向けた幅広いリハビリテーションの情報や支援が重要となります。当NPO法人は6年前から在宅就労を推進しているのですが、残念ながら栃木県内におけるテレワークの広がりは若干遅れ気味な面もあります。そこで、この度、全国でテレワーカーとして就労されている障がいを持つ方々をお招きして、Zoomを通じたリモート意見交換会を開催させていただきました。このような機会を通して、障がいを持つ方の真の声や考えをお聞きいただき、ぜひ参考にして欲しいと考えます。」

基調講演/㈱テレワークマネジメント倉持利恵氏

倉持氏からは、「2020年はテレワークが大きく動いた年であったと考えます。コロナ禍によりテレワークが、大企業では1.8倍に、中小企業は2.0倍に増加しました。テレワークという言葉は普及しましたが、場合によっては自由に働くことができるかのような誤解もあったりしますので、今回は会社の従業員としてのテレワークについてお話をさせていただきます。」と、前置きのあと、テレワークをするために必要となる基本的な知識やスキル、ルール・マナー・心構えなどについて説明がありました。
また、実際にテレワークで働く方の意見として以下の4つのメリットが紹介されました。

  • 「通勤することができないのですが、テレワークなら働けます。」
  • 「音や匂いなどで体調が悪くなることがありますが、テレワークなら集中して仕事ができます。」
  • 「地元で暮らしながら都会の会社でも働けます。」
  • 「通勤圏内では希望する仕事が少ないですが、テレワークなら選択肢が広がります。」

そして最後に、障害者・健常者を問わず、仕事をする上で大切なのは「意欲」と「素直さ」だ、と参加者への激励の言葉がありました。

意見交換会

意見交換会では、司会役の倉持氏の軽妙な進行で終始なごやかな雰囲気で、講習会に参加者した視聴者にとって関心が高いであろうと思われる、仕事内容や仕事の進め方、勤務時間などの実際について、ざっくばらんな紹介と意見交換がありました。
テクノプロ・スマイルの後藤からは、「雑談を含めたなにげないコミュニケーションがとりにくい面は否めないが、逆に場所の制約がないので工夫次第でコミュニケーションの機会はいくらでも作れる」との話がありました。
質疑応答の時間では、参加者からテレワークの服装、オン-オフの切り替え、集中の方法、上手な画面への映り方の工夫など、さまざまな質問があり、約1時間30分の意見交換会でしたが、障がいを持つ人ならではの悩みや工夫など率直な意見を聴くことができました。

講演会に思う(テクノプロDo編集者)

私を含め世間一般のテレワークに対する見方としては、「好むと好まざるにかかわらず、2020年初頭から急速に普及したテレワーク。やってみれば出来るものだ。」という理解かもしれません。ところが、障がいを持つ方にとっては、仕事を通じた社会参加の生命線がテレワークであったりするケースも多く、今回の講演会では、テレワークで楽しく働く様子が手に取るようにわかりました。また、テレワーク制度を積極的に導入している会社やその普及活動に力を注いでいる関係者の皆さんに対して、意見交換会に登壇した障がいを持たれる方々からの感謝の気持ちがひしひしと伝わってきて、通り一遍の講習会とは全く趣が違う、参加者にとってはかけがえのない有意義なものになったのではないかと感じました。

テクノプロ・ホールディングス株式会社の特例子会社のテクノプロ・スマイルでは、322人の障がいを持つ方を雇用し、通勤形式で就業することができるサービスセンターを全国に5か所(札幌市・東京都港区・東京都練馬区・神奈川県横浜市・福岡市)に保有する他、出勤形式での就業が困難な従業員が活躍できるようサテライトオフィスやテレワーク制度を積極的に導入し、個別の特性や事情に合ったかたちで無理なく社会参加ができるよう、制度や設備の充実を推進しています。
2019年2月には、厚生労働省の「障害者のサテライトオフィス勤務導入推進事業」において、モデル企業としてサテライトオフィスの運用マニュアルの整備に参画し、また、2019年7月には、練馬区および社会福祉法人練馬区社会福祉協議会との三者間で「協働ネットワークによる障害者雇用促進に関する協定」を締結しました。
引き続き、障がいを持つ方々に社会参加と活躍の場をご提供しまいります。

 

お問合せ:saiyo-smile@technopro.com
Tel:070-7464-8556(担当:原)、070-7464-3264(担当:坂口)

(2021.01.22)

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