少子高齢化の進展による労働力不足が叫ばれる中、2019年10月末現在で日本国内で働く外国人労働者数は約166万人(厚生労働省2020年1月31日発表)と、もはや無くてはならない労働力となっています。外国人労働者の雇用の安定や職業生活の充実に向けた法整備が進む一方で、文化・慣習の違いや言葉の壁などが要因の一端となり、外国人を雇用する企業にとって労務管理などの実務運用面における課題の存在も指摘されています。
このような背景から、厚生労働省では企業が外国人労働者に対して労働条件などをわかりやすく説明できるように、雇用管理の現場で利用できる実践的な用語や表現の調査事業「雇用管理に役立つ多言語用語集及び翻訳データの作成・普及事業」が行われています。
この事業では、①雇用管理の場面で頻繁に使われる用語を多言語で解説する用語集の作成、②外国人労働者の労務管理や労働条件等の説明に役立つポイント集、の作成が計画されていて、これらの作成に向け、厚生労働省職業安定局外国人雇用対策課では、外国人労働者の雇用や雇用管理に関する取り組みで奏功している事業者へのインタビューを通して、事例や使用ニーズの把握を進めています。
テクノプロ・グループも本事業への協力企業の1社として選定されました。当社グループでは、2020年6月末時点で1,196人の外国人従業員が日本国内で活躍してくれていますので、この経験や知識が本事業に活かされることで、外国人にとってより一層安心・安全な職業生活環境の実現に寄与できることを願っています。
テクノプロ・グループの働く環境の整備
テクノプロ・グループは、就業規則をはじめ外国人従業員が知っておくべき各種規程類やマニュアル・帳票などの多言語化を行ったり、100以上の言語で24時間対応可能な日本語翻訳電子メールサービスにより、いつでも疑問や不安が解消できる環境が整っています。
更には、初めて日本で仕事や生活をする外国人を対象に、学校法人服部学園YAMASA言語文化研究所で、日本語と日本の生活や慣習について合宿形式で身に付けることができる制度も導入しています。
ご参考)日本の外国人労働者の状況
出典:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況(2019年10月末現在)
1.外国人労働者の状況
労働者数 | 1,658,804人(対前年+198,341人、同+13.6%) |
国籍別 | 1位 中国(418,327人、全体の25.2%) 2位 ベトナム(401,326人、全体の24.2%) 3位 フィリピン(179,685人、全体の10.8%) |
2.事業所の状況
外国人を雇用している事業所 | 242,608か所(対前年+26,260か所、同+12.1%) |
事業所が多い都道府県 | 1位 東京 (64,637か所) 2位 愛知 (19,387か所) 3位 大阪 (17,654か所) |
世界中を混乱に陥れている新型コロナウイルス感染症の感染拡大が収束の兆しを見せない現在においては、人の動きが制限される状況ですが、テクノプロ・グループでは、一人でも多くの優秀な外国人技術者に入社していただきたいと考え、外国人技術者が心身ともに健康な状態で思い切り活躍していただける環境を拡充してまいります。
(2020.10.15)