宮城県牡鹿郡女川町は、2011年3月11日発生した千年に一度と言われる大津波によって、多くの人命と建物を失い、茶色一色の街に変わってしまいました。女川桜守りの会は、女川町に彩を取り戻し、桜の町にしようとの決意から、千年にわたり10万本の桜を植え続ける計画を立てました。同会では、震災翌年の2012年から大漁桜の植樹を開始し、女川町民や関係者の協力を得ながら毎年行われています。テクノプロ・グループも女川町とのご縁から、2015年より毎年植樹活動に参加させていただきました。
2020年3月7日(土)、8日(日)に行われた植樹は、COVID-19(新型ウイルス)の影響を考慮し、桜守りの会と女川町民の方々だけで実施されました。植樹の様子が、女川桜守りの会の藤中事務局長から届きましたので、お伝えいたします。(本記事に掲載の写真・文章は、全て藤中さんからご提供いただきました。)
藤中さんより
7日の支柱立てですが、6日に町内の造園業者の方がボランティアで重機を使って穴を掘っておいてくれたおかげで、手堀は4か所で済み、無事に終えることができました。そのおかげで、当初あきらめていた大原住宅下の枯死木撤去も何とか行うことができました。
8日は開始時点では持ちこたえていた天気が小雨に変わり、あいにくの天気でしたが保育園児たちがめげることなく植樹作業を手伝ってくれました。「大きくなれ、大きくなれ」と声をかけながら土をかけてくれる子もいて微笑ましくも嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
植樹をしている最中に、NHKの飛び込み取材があったのですが、この春から中学生になる子が非常にしっかりとした受け応えをしてくれて、周りの大人たちが感銘を受けてしまったほどです。
10時頃になるとすり身汁が振る舞われ、保育園児たちは親御さんと一緒に女川町観光協会の事務所でもある「たびの情報館ぷらっと」でホッと一息つきました。ひと休みの後は大人たちで作業を続け、11時頃には今年の植樹も終わりました。
小さな子どもからお年寄りまで総勢100名を超える方々にご参加いただき、事故もなく今年も植樹を終えることができ、本当に皆さんに感謝致します。(女川桜守りの会藤中事務局長より)
最後に、藤中さんから「テクノプロの皆さんとご一緒できなかったのは残念でした。来年こそは、と思っております。」と、嬉しい言葉をいただきました。
(2020.03.07)