2018年10月10日(水)、日本分光学会NMR分光部会の主催で「NMR解析に向けた試料調製・標識・測定法~基礎から最先端技術まで~」と題し、東京大学薬学部の講堂(東京都文京区)を会場として集中講義が行われ、テクノプロ・R&D社神戸リサーチセンターの研究員 寒川 剛さんが講演者の一人として登壇しました。
2018年10月現在、日本分光学会には9つの専門部会があり、その一つであるNMR分光部会は、企業研究者の積極的な参加を求め、様々なバックグラウンドを持つ新規ユーザー間の情報交換を促進し、新たな方法論の創造に繋がる場を提供することで、化学・生物・医学領域から材料・コンピュータ領域にいたるまで広い分野で用いられているNMRおよびその応用分野の振興を図ることを目的としています。
平成30年度 日本分光学会NMR分光部会 集中講義
〔主題〕NMR解析に向けた試料調製・標識・測定法~基礎から最先端技術まで~
〔主催〕日本分光学会NMR分光部会
〔日時〕2018年10月10日(水) 9時50分~17時20分
〔場所〕東京大学 薬学部 講堂(総合研究棟2階)
〔プログラム〕
*池上 貴久氏(横浜市立大学)
「大腸菌発現系を用いた様々な特異的標識法の紹介」
*寒川 剛氏(株式会社テクノプロ テクノプロ・R&D社)
「熱安定性測定によるタンパク質精製条件のスクリーニング技術」
*山口 秀幸氏(味の素株式会社)
「食品の研究開発におけるNMRの活用方法」
*児嶋 長次郎氏(横浜国立大学)
「拙速NMRから巧速NMRへ~試料調製と立体構造解析を例に~」
*三島 正規氏(首都大学東京)
「マルチドメインタンパク質の解析に資する試料調製・標識・測定法」
*石井 佳誉氏(東京工業大学)
「Biomolecular Solid-stare NMR: Recent Advances & Applications to Amyloid Proteins」
寒川 剛
聴講者に東大の学生が多かったこともあり、冒頭寒川さんからは自身の経験をもとに「研究」と「受託研究」との違いについて、『「研究」においては、対象に興味を持つ主体が自分自身であることから、研究内容が自分の興味や知識の範囲を超えないことが多いが、「受託研究」では、対象に興味を持つ主体が研究を依頼したお客様であることから、自分自身の興味や関心に縛られることなく多種多様なテーマに取り組むことになる』といった解説があり、これから社会で活躍する学生の皆さんは興味深く耳を傾けていました。
寒川 剛 略歴
*立命館大学 理工学部 応用化学科 卒業
*大阪大学大学院 理学研究科 生物科学専攻 博士前期課程 修了
*大阪大学大学院 理学研究科 生物科学専攻 博士後期課程 修了
*大阪大学 蛋白質研究所 分子創薬学研究室
*大阪大学 蛋白質研究所 超分子構造解析学研究室
*2017年4月1日 株式会社テクノプロ テクノプロ・R&D社 入社(現在)
(2018.10.10)